トディ (キトゥル・ラー)
トディ(Ra;)はスリランカで最も人気のある飲み物のひとつです。スリランカ人だけでなく、この珍しいミルキーで甘い味わいのココナッツリキュールは、世界中からの訪問者に愛されています。トディはハードリキュールではなく、赤ワインのような健康ドリンクだと言われています。トディはアジアやアフリカの多くの国で生産されています。スリランカでは、トディを造る植物からタルラ、キトゥルラ、ポルラと呼ばれています。ポルラ(ココナッツトディ)は、珍しい方法で生産されたココナッツの花の樹液から作られています。コロンボから南に向かうドライブでは、トディタッピングの兆候が見られそうです。
コロンボからワドゥワ地区に行くと、木々の間に高く結ばれたロープの上を歩いているトディタッパーをちらりと見るかもしれません。彼らの仕事は、木に登り、タイミングが合ったらココナッツから花を取り出すことです。これは、ロープの摩耗、木の幹の滑りやすさ、予期せぬ風など、さまざまな原因により危険な作業になる可能性があります。
トディ・タッパーは通常、近くの2本のココナッツの木の間を高く結んだ「アチュラ」と呼ばれる綱渡りをします。彼は片方のロープを握り、もう片方のロープを注意深く歩きます。一度の失効は致命的だからです。ワドゥワ、マゴナ、パヤガラ、ベルワラ、アルートガマなど、スリランカの西海岸地域では早朝によく見かける光景です。トディタッピングはこの地域の多くの人々の唯一の職業であり、彼らは何年も木登りをしてきましたが、若い世代はこの職業を避けがちです。これは主に危険が伴うためです。トディ・タッパーは天候に負けても活動的で、毎年この危険な作業に慣れています。タッパーは危険な登りを始める前に木を崇拝します。トディタッピングの職業は、収入が低く、主に人々が必要なスキルが不足していることが原因で、急速に消えつつあります。
トディをたたく前に、まず花を3日間「たたき」なければなりません。その後、花を切って樹液を排出させます。トディ・タッパーは樹液を集めるために木に登って容器(labu katey)を結ばなければなりません。これは夕方に行われます。樹液は、空気中の天然酵母と採取容器に残っている酵母により、採取後すぐに発酵を開始し、2時間以内に発酵すると、やや酔わせるような甘いアロマティックなワインが出来上がります。ワインをより長く、最長で1日発酵させると、一部の人が好むより強い飲み物が作れます。